母子健康手帳は日本で生まれ、現在、数多くの国々で利用されています。そして、医療現場から子どもの健康と成長を見守り支えていく上での貴重なデータとなっています。
しかし、東日本大震災において経験したように、母子健康手帳の紛失により災害時の医療現場で混乱した事例など、新たにデータ管理の在り方を検討する必要が強く感じられるようになりました。私たちが住む時代はインターネットを活用したICT化が進み、スマートフォンで簡単に情報を得たり、自身のウェルネスなどの健康情報で健康管理を行ったりできるようになっています。進化するイノベーションは、社会のあらゆるステージで今まで体験することができなったことが簡単にできるようになったり、繋がらなかったものが繋がったり、新しいコネクトを創造します。母子健康手帳のデータをどう活用するかで、健康面においては病気や障害の予測、福祉面では日常のケア、防災面では迅速な安否ケア、国際面では地域や言葉を越えたケア、まさに切れ目ない子どものケアが各ステージで可能となります。
母子健康手帳データ化推進協議会は、シームレスな子どもの支援を合い言葉に医療、看護、保育、教育、情報通信など様々な分野の研究者や専門家が集い、自治体、企業、NPOなどと共に次世代の母子健康手帳データの活用することにより、一層安心して暮らせる社会づくりに貢献します。
公益社団法人日本WHO協会会長
国立研究開発法人国立国際医療研究センター理事
大阪大学名誉教授
厚生労働省関西国際空港検疫所 所長
一般財団法人日本教育支援機構 理事長
元大阪府立大学 理事長・学長